最近英語の能力が高い生徒とそうでない生徒の二極化が話題となっている。
その原因は小学生時における英語の理解度、学習到達度にあるといえるだろう。
塾へ通って英文法を基礎から勉強した生徒は中学へ進学後英語の成績は上位で維持し続ける。
一方で小学校の授業のみを受けていた生徒は英文法の基礎が定着しておらず、中学の授業がとても難しく感じ、テストでも点数が取れないのだろう。
小学校ではどのような英語教育が行われているのだろうか。
小学校で英語が必修化された2020年から、当塾の生徒に対して学校の授業ではどのような事を学習しているのか尋ね続けている。
よく生徒が発言するのは、「正直何をやっているか分からない」という事である。
具体的には歌に合わせながら英語を発音する、自己紹介や将来の夢を英語で発表するなどを授業で取り組んでいるようだ。
しかし、すでに基礎的な英文法の学習を終えている生徒が言うには「皆意味を分かって発声している訳ではない。」ようだ。これこそが何をやっているか分からないという発言の本質に思える。
例えば、I want to be a baseball player.と将来の夢を語ったとしても、wantがどのような意味で、aがどういったニュアンスで使われているのか、動詞にerを付けると〜する人という意味になる、一般動詞とは何か、など理解せずに単に発声させられているのであろう。
これらを理解している生徒と、そうでない生徒には大きな差があり、中学へ進学するとそれが顕著に表れる。
皆さんが中学1年生の時英語の授業では何を学んだだろうか。
私が中学生だった時は、I am ~に始まり、This is ~などbe動詞を学んだ。
しかし、現在be動詞はもちろん、一般動詞、can、疑問詞を用いた文が登場し難易度が高い。
ここで小学生の時に「発声」をしていた生徒は窮地へ追いやられる。
I am speak English. Are you speak Japanese?など書いてしまうのである。
このような間違いは今までも存在し、間違いながら学習していく。
しかし、現在の問題点はこれらを修正する時間的な余裕がないことである。
be動詞を学んでから一般動詞を学習するのであればその判別のみを学習すれば良いのだが、今はそうではない。
小学校の時に文法を学んでいる前提で、次から次へと学習すべきことが生徒たちへ投げかけられるので知識の整理が困難になる。
二極化する英語の理解度
以下に令和4年度 大阪府チャレンジテスト英語の度数分布を示す。
一目瞭然だが、点数が20点〜35点で初めの度数の山があり、そこから平均点に近づくにつれて度数が減少し85点〜100点で再度度数が増加するのである。



小学生時代の英語への取り組みがここで顕著に表れるのである。
大阪府では特に公立高校入試で英検が活用できることから、中学生で英検二級を所持していることも珍しくない。
彼らは小学生の時から英語の基本的な学習も行っていることが大半で、当塾でも中二までに英検二級を取得した生徒は小学6年生から英語の授業を開始し、中一の終わりには中学内容を全て学習し終えているような進度である。
では中二の時点で高得点層に位置づけるためにはどうすれば良いのかだろうか。
結論としてはやはり塾へ通うのが最も効果的である。特に学校と並行して授業を行うのではなく、基本的な文法を初めから先取りで学習できるのが良いだろう。
もしくは、自学ができるのであれば映像授業を見て自分で問題演習を行うというのも効果的である。
個人的には英語学習の開始は早期であれべあるほど良いとは考えておらず、小学6年生くらいからで十分中学で英検二級以上に間に合う。
理由は母国語である日本語をまずは習得すべきであり、それを用いて他言語を学習できるのが小学六年生くらいであると考えるからである。
とはいえ、塾へ通ってくださいというのでは本質的な小中学校における英語教育の接続問題の解決にはならない。文部科学省による英語カリキュラムの見直しなどが期待される。